《公演》


夢でいい 歌は夢でいい 語りも夢でいい 夢舞台なら尚更いい


布施明の公演は歌とお芝居を織り交ぜた豪華な舞台となっている。お芝居だけの舞台という構成で布施明がはじめて上演したのは『私のハズは透明人間』(博品館劇場、1982年)であった。このようにお芝居だけの舞台という構成では、今のところ、浅草公会堂で上演された『サクラフジヤマ歌劇団』(2012年)が最後となってしまっている。また、布施明は自分のコンサートにおいて歌とお芝居の2本立てという構成でお芝居を上演したりもしている。歌とお芝居の2本立てという構成で布施明がはじめて上演したのは、ドラマティックコンサート「君をこえる日」(1995年)の公演で上演された『楽屋物語~ある愛の裏~』であった。それ以来、布施明のコンサートにおいては歌とお芝居の2本立てという構成が定番となった。それが2011年になって急にお芝居がなくなり、歌のみのコンサートとなった。そして2012年からはコンサートでお芝居をしない代わりに、独り言コーナー(布施明が独り言を話して曲と曲をつなぐストーリー性のあるもの。)ができたのである。さてここで布施明のコンサートについて少しお話しをしておきたい。布施明はメインのツアーコンサート(1984年までをリサイタルといい、労音主催のものに関してはコンサートといっていた。そして1985年~2004年までをドラマティックコンサートといい、2005年以降をLIVE TOURという。以前は春だけを分離して春コンサートというものも行われていた。またこのメインのコンサートを補うように夏コンサート<サマーコンサート、あじさいコンサート>を不定期に行ったりもしていた。)を例年秋から春にかけて行っている。そして布施明が2004年にジャズの『something jazzy』というアルバムを出してからは、毎年夏にはライブハウスでジャズコンサートも行っている。またクリスマスシーズンには不定期にクリスマスディナーショーも行っているのである。さて、ここで再び布施明のお芝居の話に戻る事にする。先程も説明したように、布施明は2011年に急にメインのツアーコンサートにおいてはお芝居を一切しなくなり、その代わりに2012年からは独り言コーナーをするようになったのである。そして現在は小舞台(acoustic live、トーク&ライブ、クリスマスプレミアムライブ、COZY Theater)という公演を不定期で行い、そこで歌とお芝居の2本立てを再びするようになった(小舞台においては、以前は物語風の寸劇や読み聞かせなどもされていた。)のである。このように布施明は現在、メインのツアーコンサートにおいてお芝居を一切しなくなった分、サブ的な位置付けにある小舞台の公演で歌とお芝居の2本立てをするようになり、布施明の別の物語を楽しむ事ができる。以上が布施明の公演の成り立ちとシリーズの流れである。このように布施明の公演はバリエーションが本当に豊富でさまざまなシリーズがあるのである。